IMG_3372日付が変わって、今日はサン・ジョルディの日です。

ってなんだ?と思われるかたも多いでしょうが・・・・

本を贈る日、といえばわかりやすいかな。

もともとはこの日に本を贈るというスペイン・カタルーニャ地方の風習。
聖ジョルディはカタルーニャの聖人です。

ユネスコが1995年に「世界 本の日」に制定しています。

日本では女性から男性に本を贈り、男性から女性に花を贈る、ということで、日書連(日本書店商業組合連合会)が1986年から仕掛けているイベントです。 

残念ながら30年経っても結局のところはまあ定着することもなく広まりもせず、という感じではありますが、日書連のサイトを見れば、一応活動は続いているようです。
でも、店頭とかで目にする機会もほとんどないなぁ。

毎年7月にビックサイトで東京ブックフェアというのが開催されていますが、昔は4月、このサンジョルディの日を含む日程で行われていました。

しかし出版の地盤沈下とともに紙の本だけでの開催が難しくなり、7月に移って文房具と結びついたりデジタルを前面にしたりして続いているのが現状です。
そして今年からは9月になったみたいですね。

なんか、彷徨えるなんとか、みたいだな。

日本のブックフェアが世界のそれと比較してどこか中途半端なのは、誰に向けてやっているかよくわからないところにあります。

本来のブックフェアというのは、業者向けの見本市というか、買い付けの場所なんですが、日本には書店が本を買い付けるという習慣がないので、ある意味成立しないんですね。

なぜ買い付ける習慣がないかというと、流通主導で新刊が書店に自動的に送られてくるからです。
もちろん志ある書店は、積極的に自主仕入れをします。
けれど、極論すれば仕入れ活動を全くしなくても書店は成立します。

自動的に送られてきた本を並べて、売って、売れ残ったら返品する。
しかも戻すときは仕入れ価格で戻せますから、そのリスクもありません。
それで成り立ってきたという側面があります。
そしてその代償というか、書店の利幅は世界的に見ても日本はかなり小さいということはあるんですけれどね。

同時にまた書店が自主的に仕入れようと思っても、パワーバランスというかいろんな障壁もあって簡単には仕入れられなかったりもするわけで、そういう意味でもなかなか難しい問題がたくさんあります。

この護送船団方式というか、委託制度と再販制度に守られた日本の流通の仕組みが、今の出版苦境の遠因になっている部分は否定できないのではないかと思います。

さて、そうは言っても、本は大事でしょ。
もしお気に入りの本があったら、誰かにプレゼント、してみたらいかがでしょうか。

データ
フードの内側がボーダーになった白いカットソーのプルオーバー:G.U.
中に着た紺×グレーのボーダーTシャツ:H&M
膝位置にファスナー切り替えのあるニッカボッカスタイルパンツ:ニコルクラブ
黒いハイカットバスケットシューズ:コンバース オールスター